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時計 2023/10/9 アップデート 2023/11/13

SDGsと脱炭素の関連性と取り組み事例について

この記事の監修

リバスタ編集部

「つくる」の現場から未来を創造する、をコンセプトに、
建設業界に関わる皆さまの役に立つ、脱炭素情報や現場で起こるCO2対策の情報、業界の取り組み事例など、様々なテーマを発信します。

「つくる」の現場から未来を創造する、をコンセプトに、
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世界共通の課題として脱炭素への取り組みが進んでいますが、さまざまな社会課題の解決策としてSDGsへの取り組みが話題を集めています。

しかしながら、脱炭素とSDGsの明確な違いや関連性を把握していない方もいるのではないでしょうか。

当記事では脱炭素とSDGsの違いや関連性に関して解説します。
脱炭素に関連するSDGsの目標に関しても説明するのでぜひ参考にしてください。

脱炭素とは?

脱炭素とは、地球温暖化や気候変動の原因となる二酸化炭素などの温室効果ガスを実質ゼロにする取り組みを指します。

現代のエネルギー生産では、主に化石燃料(石炭、石油、天然ガス)が使用されており、化石燃料を燃焼させることで、温室効果ガスが排出されます。
脱炭素の目標は、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることで、地球温暖化の進行を防ぎ、持続可能な未来を実現することです。

なお、脱炭素に対する全国各地の取り組みは、「脱炭素地域づくり支援サイトの取組事例」から確認できます。
また、脱炭素の概要に関して確認したい方は「脱炭素とは?概要や取り組み状況に関して解説」を参考にしてください。

脱炭素とSDGsは異なるもの

脱炭素とSDGsは異なるものです。脱炭素は「気候変動への対策」を指し、SDGsは、「気候変動への対策も含めたさまざま国際目標」を指すからです。 

【脱炭素とSDGsの違い】

言葉 概要
脱炭素
  • CO2などの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すこと
  • カーボンニュートラルと同等の意味として使われることもある
SDGs
  • 2030年を期限とした17の持続可能な国際目標
  • 17の目標に対して169のターゲットおよび231の指標が定められている

脱炭素とSDGsは、異なるものですが、国際的な取り組みが必要な点が共通しています。
さらに、SDGsの中には脱炭素を目標とするものや、間接的に脱炭素に関わる目標も含まれています。

なお、脱炭素の詳細な概要や現在行われている具体的な取り組みに関して知りたい方は「脱炭素とは?概要や取り組み状況に関して解説」を参考にしてください。 

SDGsは17の目標で構成されている

SDGsは17の目標で構成されています。
17の目標は2030年までの実現を目指しており、2030年の実現に至るまでに達成するべき具体的な目標として合計169のターゲットが定められています。

【SDGsの目標図】

引用元:2030アジェンダ|国連広報センター

SDGsでは、目標やターゲットは人類および地球にとって重要なものとしています。
国連では、SDGsが掲げる目標の達成によって「経済・社会・環境」が調和され、人々の生活が改善し、より良い世界への変革がなされるものとしています。

脱炭素とカーボンニュートラルの違いとは?

脱炭素とカーボンニュートラルは、いずれも温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指す概念ですが、異なる意味合いを持っています。

脱炭素は、温室効果ガスの中でも主に二酸化炭素の削減に重きを置いています。また、二酸化炭素の排出量自体を削減する取り組みを指す場合が多いです。

それに対し、カーボンニュートラルは、脱炭素を実現するための取り組みとしてとらえらています。
また、温室効果ガスの「排出量」から、植林・森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにする取り組みも含まれます。

引用:カーボンニュートラルとは

社会で脱炭素化が目指されている理由

なぜ現代社会において、脱炭素化の取り組みが重要なのでしょうか。
下記では、現代社会で脱炭素化が目指されている理由について解説します。

産業革命以降で温室効果ガス排出が増加

産業革命以降、社会は化石燃料を大量に利用するようになり、同時に温室効果ガスが大量に排出されています。
近代の産業の発達によって、急激に温室効果ガスの排出量が増加しているのです。

温室効果ガスが大量に排出されると地球温暖化や気候変動など、地球全体に悪影響を及ぼします。
SDGsを推進し、持続可能な社会を築くために、温室効果ガスの排出を削減することが求められています。

気候変動

温室効果ガスの増加は地球温暖化を引き起こし、その結果さまざまな形で気候変動につながっています。

気温の上昇により、氷河や極地の氷が溶け、海面上昇を引き起こし、洪水や台風などの自然災害が増加する可能性が高まっています。
これらの問題を生じさせないよう、脱炭素化によって気候変動を抑えることが重要です。

自然環境や生態系への影響

気候変動が生じると、自然環境や生態系に深刻な影響を及ぼします。

氷河や極地の氷が溶け、海面上昇が進行すれば、地上に生息する多くの動物が生息地を失ったり、絶滅の危機に瀕したりします。

脱炭素化は、気候変動による自然環境や生態系への影響を緩和し、生物多様性を保護するための重要な取り組みとなります。

資源枯渇の観点もある

化石燃料は有限な資源であり、現在の採掘・消費のペースではいずれ枯渇すると予想されています。
石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料に依存し続けることは、長期的に見て持続可能な選択肢ではありません。

脱炭素化の取り組みには、温室効果ガスの排出削減だけでなく、化石燃料を使用せず、エネルギーを生産する方法を考える必要があります。

そこで最近注目されているのが再生可能エネルギーです。
脱炭素化を実現するには、再生可能エネルギーの活用が急務とされています。

脱炭素化では再生可能エネルギーの技術発展が重要

脱炭素化では、化石燃料に依存せずエネルギーを供給するために、再生可能エネルギーの技術発展が必要不可欠です。

下記では、再生可能エネルギーの概要や化石燃料の代替となる可能性を秘めた再生可能エネルギーを7つ紹介します。

再生可能エネルギーの概要

再生可能エネルギーとは、有限資源である化石燃料とは違い、風力や太陽光、水力、地熱などの自然界に常に存在する資源を用いて得られるエネルギーを指します。

再生可能エネルギーは、化石燃料と比べて環境負荷が低く、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を抑制できます。

産業を発展させながら、SDGsや脱炭素化を実現するためには、下記で紹介する再生可能エネルギーの技術発展が重要になります。

風力発電

風力発電は、風の力を利用して電力を生成する再生可能エネルギー技術の一つです。風の力で風車を回し、その運動エネルギーを電気エネルギーへと変換します。

風力発電のメリットは、風車の維持管理が比較的容易であることが挙げられます。

ただし、季節や時間帯によって風の吹く強さは一定ではないため、安定的な電力供給ができないことが難点です。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽からの光エネルギーを利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
主に太陽光パネルが使用され、パネルに含まれる半導体素材が太陽光を吸収し、電力へ変換します。

太陽光発電のメリットとして、晴れている日は太陽光のエネルギーが利用可能なことが挙げられます。

デメリットは、雨の日や曇りの日には太陽光のエネルギーが十分に得られず安定した供給が見込めないこと、太陽光パネルの設置にコストが発生することなどがあります。

水力発電

水力発電は、水の流れや落差を利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
主にダムや水車などが利用され、水の運動エネルギーや位置エネルギーがタービンを動かし、電力に変換します。

水力発電のメリットは、水という自然エネルギーを利用するため、燃料にかかる費用が不要であることです。
ただし、ダム建設には大規模な初期投資と時間が必要になります。

地熱発電

地熱発電は、地下深くに存在する熱エネルギーを利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
地球内部の高温と高圧により発生した蒸気で直接タービンを回し、電力に変換します。

地熱発電のメリットは、地熱というエネルギー源が常に利用可能であるため、安定した電力供給が可能であることです。

デメリットは、地熱発電所の建設に時間とコストがかかること、騒音や振動が発生することが挙げられます。

バイオマス発電

バイオマス発電は、植物や動物の有機物(バイオマス)を利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
主なバイオマスの材料としては、木材や農業廃棄物、家畜の排泄物、食品廃棄物などが挙げられます。

バイオマス発電のメリットは、天候に左右されないことです。
また、本来は廃棄する予定だった木材や食品、家畜の排泄物などを利用するため、廃棄物の削減にもつながります。

ただし、材料となる資源が限られており、安定的に電力を供給できないデメリットがあります。

波力発電

波力発電は、海の波の運動エネルギーを利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
特に台風や津波の際には、波は大きなエネルギーを持っており、次世代を担う発電手法として期待されています。

波力発電のメリットは、海の波という自然エネルギーを利用できることです。

ただし、波力発電にはまだ技術的な課題があります。
海洋環境は厳しく、波力発電装置の耐久性が課題となっています。また、海洋生物や海岸線への影響も考慮しなければなりません。

水素発電も期待されている

水素発電は、水素と酸素の化学反応により発生するエネルギーを利用して電力を生成する再生可能エネルギーの一つです。
燃料電池と呼ばれる装置を用いて、水素と酸素の結合の際に発生するエネルギーを電気エネルギーへと変換します。

水素発電のメリットは、燃焼すると二酸化炭素ではなく水が発生するため、環境負荷が非常に低いことが挙げられます。

水素発電のデメリットは、水素を貯蔵するための保管場所が必要となることや、水素を製造および運搬するためのコストが高いことです。
水素の扱いには高度な技術が必要なため、事故が起きないようインフラ設計や更なる技術の進歩が求められます。

SDGsには脱炭素に関連する目標が複数ある

SDGsには脱炭素に関連する目標が複数あります。

【脱炭素に関連するSDGsの目標】

目標 脱炭素に関する達成目標(ターゲット)
目標7:

エネルギーをみんなに。そしてクリーンに

7-2

2030年までに、エネルギーをつくる方法のうち、再生可能エネルギーを使う方法の割合を大きく増やす。

7-a

2030年までに、国際的な協力を進めて、再生可能エネルギー、エネルギー効率、石炭や石油を使う場合のより環境にやさしい技術などについての研究を進め、その技術をみんなが使えるようにし、そのために必要な投資をすすめる。

目標12:

つくる責任、つかう責任

12-5

2030年までに、ごみが出ることを防いだり、減らしたり、リサイクル・リユースをして、ごみの発生する量を大きく減らす。

12-c

資源のむだづかいにつながるような化石燃料(石油など)に対する補助金の仕組みを変える。

目標13:

気候変動に具体的な対策を

13-2

気候変動への対応を、それぞれの国が、国の政策や、戦略、計画に入れる。

目標14:

海の豊かさを守ろう

14-3

あらゆるレベルでの科学的な協力をすすめるなどして、海洋酸性化※の影響が最小限になるようにし、対策をとる。

 

※海洋酸性化:人間の活動によって大気中に放出された二酸化炭素を海が吸収し、海水がより酸性になること

目標15:

陸の豊かさも守ろう

15-2

2020年までに、あらゆる種類の森林の、持続可能な形の管理をすすめ、森林の減少をくいとめる。また、おとろえてしまった森林を回復させ、世界全体で植林を大きく増やす。

参照:SDGs17の目標|日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

これらの目標は脱炭素への取り組みによって実現が可能です。

たとえば、脱炭素に関連するSDGsの目標7は化石燃料など従来のエネルギー源を再生可能エネルギーに置き換えること、目標13は温室効果ガス排出量の削減をはじめとしたさまざまな取り組みによって達成できます。

ほかにも、化石燃料の使用などエネルギー源に関する課題解決や環境保全の観点から脱炭素を促す目標もあります。
SDGsには脱炭素に関わる目標が複数設けられていることからも、脱炭素は国際的に取り組むべき課題であると言えるでしょう。

脱炭素に関連するSDGs取り組み事例

建設業をはじめさまざまな企業によって脱炭素に関連するSDGsの取り組みが進められています。

たとえば、LCCM住宅やZEHの建設を行い、省エネ住宅の普及に努めることでSDGsの「目標7:エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」「目標12:つくる責任、つかう責任」に取り組んでいる住宅メーカーがあります。

天然乾燥材の活用によって顧客を獲得し、木材の地産地消とLCCM/ZEHの建設で脱炭素化を牽引しています。

また、「製材事業」「山林経営事業」「再生可能エネルギー事業」と3つの事業を展開しながらSDGsの「目標7:エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」「目標12:つくる責任、つかう責任」「目標15:陸の豊かさも守ろう」に取り組んでいる企業もあります。

地域の未使用木材を製材やエネルギー源として活用し、森林資源の活用及び循環によって地域の雇用を創出しています。

なお、紹介した事例は数ある取り組みの一部です。
他の業種をはじめSDGsの取り組み事例を知りたい方は環境省のホームページを確認してみてください。

まとめ

脱炭素とSDGsはいずれも世界共通の課題ではあるものの、それぞれ異なるものです。
脱炭素は「温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すこと」SDGsは「2030年を期限とした17の持続可能な国際目標」です。

SDGsの目標やターゲットは人類および地球にとって重要なものとされており、その中には脱炭素に関連する目標も含まれています。

国内でも建設業をはじめさまざまな企業によって脱炭素に関連するSDGsの取り組みが進められています。
脱炭素とSDGsへの取り組みを進めたい企業の方はぜひ他社の事例も参考にしてみてください。

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